修理に必要なもの
最初に、修理に必要なものをまとめて見ましょう。といいましても、素人用ですので、簡単にそろうものばかりです。それでも、これだけあればかなりうまくいくようですね。
1.無水アルコールと綿棒
これは洗浄に使います。無水アルコールは薬局で販売しています。綿棒は100円ショップのものでよいのです。
2.ミシン油とシリコングリース
ミシン油とシリコングリースを場所により使い分けます。ミシン油はホームセンターで200円ぐらいで購入できますが、本当に優れた効果を発揮します。シリコングリースは1,000円ぐらいしますが、ぜひそろえたいですね。プラスチック部分に金属用のグリースを使うと悪影響を与えますので、シリコングリースを使うのです。
3.大中小のドライバー
大中小そろっているとネジをばかにしないですみますね。
あとは、必要に応じ、また技術に応じてそろえると良いと思います。たとえば、CDピックアップの調整にオシロスコープがあったらいいですが、それをそろえるお金があったら、・・・・。
CDプレーヤーの修理
1.ディスクトレーの不具合
主に、ゴムベルトが弱くなっているのが原因のようです。無水アルコールで洗浄してもだめなら交換が必要かも知れません。可動部分のグリース固着が原因かもしれませんので、ミシン油とシリコングリースを使ってみましょう。
2.CDプレーヤーの音とび
ピックアップの汚れであればピックアップの清掃で直るでしょう。しかし、レーザ出力調整用の半固定抵抗の調整が必要かもしれません。それでだめなら、ピックアップの交換が必要ですね。
※ピックアップの寿命も考慮する必要があります。でないと、調整してもすぐにだめになってしまいますから。
⇒ピックアップの寿命
※CDプレーヤの修理の方法を解説したサイトはたくさんあります。きっと、あなたのお持ちのCDプレーヤの修理を扱ったページも見つかると思います。
⇒CDプレーヤの修理の方法
可動部分のグリース固着が原因の場合もあります。ミシン油とシリコングリースを使い分けましょう。
3.CDを認識しない
CDを認識しないと回転は止まります。上記と同じ方法で改善しなければ、あきらめましょうか?

【1】電解コンデンサーの容量UP
電源の電解コンデンサーの容量をUPすると、低域が伸びるようだ。⇒CDプレーヤの改造要領
リップル含有率を5%くらいにしたい時は平滑コンの容量は15,000uFくらい。 ⇒電源回路リップル除去
【2】ダイオードをSBDに変更

【3】クロックの高精度化
クロックの精度が上がれば、ジッタ特性が改善されて解像度が上がる。 ⇒DPF-7002 クロック交換
【4】その他
⇒DPF-7002の改造(前説)
※KENWOOD DPF-7002の問題は中低域が薄いこと。それで、まず、必要な改造は【1】の電解コンデンサーの容量UP。これは簡単にできそうなので、6,800uF(Rubycon)(1個260円)を4つ、3,300uFに並列に接続してみました(右上の写真)。これで、合計10,100uFになります。結果は中低域が延びバランスが良くなりました。大満足で他の改造は必要ではないようですね。
※KENWOOD DPF-7002のリモコンがないのですが、純正のRC-P0706はなかなか手に入りません。調べたところ、RC-PSE9、RC-1100D、RC-P3040などでも何とか動くようですね。⇒RC-PSE9を1,500円で落札しました。確かに、十分に使えます。



それで、今度はONKYO C-711Mの平滑コンデンサーに東信工業の低ESRの電解コンデンサー(16V 4700uF 1個100円、16V 3300uF 1個80円)をパラに接続してみました。なんだか、これだけでC-722Mよりいいみたいですが、やはりダイオードもショットキバリアダイオードに交換。かなり高解像度のクリアーな音になりました。しかも、C-711Mはリピートもランダム再生も自在なので操作性がかなりいいですね。
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最近、ブリッジ・ダイオードもショットキーバリアダイオードに交換してみました。そうしたら、解像度も音の艶もかなり増しました。DPF-7002に匹敵すると思えるぐらいになりました。


ちなみに、スタンバイ時消費電力はシステム接続時合計で1.5Wに設計されているそうで、リビングにはもってこいですね。また、使用されているピックアップはCMK-54XTで入手困難なようですが、PD-C3やPD-C5と同じだそうです。
※リビングの天井の埋め込みスピーカー用にPioneer PD-N901を使うことにしました。埋め込みスピーカーに期待していたのですが、スピーカーの指向性の関係でどこでも良く聴こえるという訳には行かないようです。埋め込みスピーカーについて調べてみますと、この問題を解決すべく広指向性の埋め込みスピーカーが開発されています。しかし、1個20,000円はします。それに、埋め込みスピーカーの交換も大変そうです。という訳で、現状で我慢することにしましょう。

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中古のCDプレーヤーを買って改造しなくても、高音質で安いものが手に入るようになりました。2万円で買えるDENON DCD-755RESPもその一つです。しかも、USBメモリーも使えますから、かえって安上がりになります。もっとも、CDの再生技術は耳の限界に来ていますから、そんなに音質がよくなるはずはないのですが。⇒ DENON DCD-755RESPと比較
MDデッキの修理
MD-122Mの修理
MDデッキはかなり複雑な機器ですから、CDプレーヤーのようには簡単にはいきませんね。しかし、簡単にできる場合もあります。機器により壊れる傾向があるのです。こうした傾向を知っていて、尚且つその修理の仕方が分かれば、安く手に入れることができます。
⇒MD-122Mの壊れる傾向とその修理の方法

それで、フレキシブルコネクタの接続を確認してみましたが、残念がら解決しません。おそらく、電源供給部分のどこかの部品(電解コンレンサとか)に問題があるに違いありません。しかしそれを特定することができません。それで、その基盤の部分が生きていそうなジャンクを手に入れることにしました。エラー症状の異なるジャンク(ジャンクの説明:「電源を入れてのMD再生を行いましたが早送りになり音楽が聞きとれません。」つまり電源部分が生きているジャンク)を1,760円(送料込み)で落札。
コネクターのはずし方を慎重にしながら、電源供給部分の基盤を交換。ついでにフレキシブルケーブルも1つだけ交換。結果はうまくいきました。しばらくもつといいのですが。確かに、音はいいと思います。
⇒INTEC 275シリーズ新旧機種間・主要な連動機能の互換性
カセットデッキの修理
回転速度は半固定抵抗の調整で
中古のカセットデッキの多くは確かに動きはしますが、回転速度が遅くなっているかも知れません。しかし、回転速度の調整は難しくないようです。掃除したり、グリースをつけるだけでうまくいく場合もあります。それでもだめな時は半固定抵抗を調整します。多くのカセットデッキはモーターの後ろに黒い穴が開いていてそこにドライバーを入れて回して調整します。モーターではなく基盤に半固定抵抗がある場合もあるようですね。調整してからテープを入れて時間通りに再生できるか確認します。

⇒カセットデッキの修理の方法
スピーカーの修理
スピーカーエッジの補修
スピーカーのエッジの補修にはセーム革が使われることが多いようです。また、補修用のエッジが売られています。しかし、いずれも高価なものになりますね。それで、ボンドを付けるだけで簡単に補修できる程度のものを選ぶことが賢明のように思いますね。この場合、補修専用のボンドが安く手に入ります。
エッジの目的は振動板を常に正しい位置に保ち、かつ、その動きを妨げないと同時に適当な制動を加えること。さらに、振動板背面の音を遮断すること。こうした目的を果たしているなら、新品でなくとも、多少ひびが入っていてもかまわないわけです。普通、ひびが入っていても気がつかないで聴いているのですから。それ以上の修理はおそらく必要ではないはずです。しかし、エッジの劣化により適切な制動力が失われている場合がありますので、エッジ塗布剤を塗ることにより音質が向上する場合があります。
⇒スピーカーエッジの修理の方法
(1)グラスウールをスピーカーボックス内に充填することで反射波、定在波を防止し音を一層クリアにできます。
(2)コンデンサーをフィルムコンデンサーに交換すると歪み感が減少して透明感のある音になるようです。もっともこの場合エージングが200時間ぐらい必要なようですね。⇒スピーカー修理工房/スピーカーは信用できるのか?
(3)エッジ塗布剤によりエッジの制動力を調節。⇒エッジ・塗布剤1回塗り

@ネットワークのコンデンサの交換
Aターミナルの交換
Bエッジの軟化
問題なのは、やはり、コンデンサの選定です。現在使われているものは、
日本ケミコンの電解コンデンサ10uF(無極性)
U-CON社のMPコンデンサ2.7uF×2=5.4uF
ネットでこの件に関していろいろ調べてみると、いろいろな情報があります。
1.PARC(日本)のコンデンサが評判がいい。
2.電解コンデンサをフィルムコンデンサに変えるのがいいかどうかが論じられている。
3.解像度(フィルムコンデンサ)と厚みのある暖かい音(電解コンデンサ)のバランス。
4.テンモニらしさを失わない方法を提案している人もいる。
5.小容量のフィルムコンデンサを電解コンデンサに並列に使用して、音質の向上をはかる方法。
総合して考えて、テンモニの音は気に入っているので、テンモにらしさを失わない範囲で、さらなる音質の向上を目指したいところです。
(1)電解コンデンサをフィルムコンデンサに変えることはしないで、PARC Audio 電解コンデンサ10uFを使用。
(2)また、小容量のフィルムコンデンサ(0.1uF←誤差の範囲)を電解コンデンサに並列に使用してみる。
(3)ツイーター用のフィルムコンデンサを交換すべきかどうかに迷うところだが、部品の寿命を考えて交換することにする。JANTZEN AUDIO CROSS CSP 2.7uF×2はテンモニらしさを変えない、という報告がある。最高でないとしても、交換前よりも良いに違いない。
用意するもの:
PARC Audio 電解コンデンサ10uF×2(コイズミ無線 \450/個)
PARC Audio フィルムコンデンサ0.1uF×2(コイズミ無線 \170/個)
JANTZEN AUDIO CROSS CAP 2.7uF×2×2(コイズミ無線 \326/個)
スピーカーターミナル(Amazon \998)
軟化剤ポリメイト(Amazon \464)
固定用ボンドG17(Amazon \385)
合計 約4,500円

PARC Audio電解コンデンサ10uFにPARC Audioフィルムコンデンサ0.1uFを並列に接続しておきました。
スピーカーターミナルのボルトは少し太いのですが、ぎりぎりねじ込みます。

大きなフィルムコンデンサーが付いています。

ターミナルのネジが外しにくいのですが、ネジの頭を細いドライバーなどで根気よく掘っていきました。やがて、ネジ山がすっかり見えてきましたので、あとはドライバーで回すと簡単に取れました。

JANTZENAUDIO CROSS CAP2.7uFはニチコンと比較するとだいぶ小さいですね。
PARC Audio フィルムコンデンサ0.1uF(誤差の範囲)の効果のほどは?
固定用ボンドG17で固定して終了です。
結果ですが、音が豊かになり、なかなか良いようです。具体的に、その良さを指摘できるほど耳は良くないのですが、少なくとも前より悪いということは全くありません。後は、エージングとともにさらに良くなっていくはずですね。テンモニで聴くのがますます楽しくなりました。
アンプの修理
アンプの修理は素人には難しい!
機械的な故障は素人にも直せる可能性がありますが、電気的な部分になるともうお手上げになってしまいます・・・・が、しかし。

今まで、実は、ONKYO R-811M を使っていましたが、やはりA-911M LTDの方が力強く、いい音がします。調子がいいようなら、 R-811M は売却予定。これで、A-911M LTD と デジタルアンプZERO TA2020 の対決ができますね。・・・・結局、R-811M はリサイクルショップで2,000円で売却。